寒中お見舞い申し上げます2008-01-09 00:32:30

7日を過ぎてしまいましたので、新年のご挨拶にかえて、寒中お見舞い申し上げます。

7日早朝、予定通りウガンダより帰国。その日の午後からいつも通りの労働生活。アフリカにいたことが既に遠い昔のような。サバンナでチーターとかライオンとか、シマウマがうじゃうじゃいるライオンキングの光景はもはや蜃気楼。

アフリカの旅の思い出はまた追ってつらつらと書くことにします。

エチオピア航空2008-01-14 21:41:26

空気の薄いアジスアベバ
年末年始のアフリカの旅は、成田からバンコク、エチオピアのアジスアベバを経由してウガンダのエンテベ入りという行程。このバンコクからアジスアベバに向かうエチオピア航空の夜行便、史上最悪のフライトだった。

出発時間の1時間以上前の搭乗案内。そんな早くに案内するわけないだろう、とタカをくくって40分前にゲートに行ってみると、機内は既にぎゅうぎゅう。自分の座席に行ってみると、違う人が座っており、その人をどかすも、隣の席も実は違う人が座っていて、後から来たインド人女性が激怒。スチュワーデスを呼びつけて確認するに、殆どの人が指定の座席に座っていないという事態が判明。離陸時間が近づいても立ったまま、椅子は倒したい放題、テーブルも倒したい放題。機内は幼稚園状態で騒然。搭乗案内が早い訳だ。

そして、機内が異常に臭い。臭いってのは、まさしく足の匂いで、通路をみると靴を脱いだ足がずらり。

毛布も枕も誰かが取ってしまっていて、スチュワーデスに頼むと、「席に配ってあったはずで、もう予備はない」と無下も無い。

トイレに行くと、驚くほど汚く、気が滅入るほど。

夜中になっても中国人同士が頭越しに大声で談話。

喉が渇いたので、スチュワーデスのところに水をもらいにいくと、そこにあるから自分でどうぞ、と棚におかれたペットボトルとカップを指差す彼女は、どうみてもお酒の入ったカップを手に、スチュワードと談話中。

自分のタオルを頭からかぶって、「死んだフリ」で8時間半をやりすごし、アジスアベバ着。ウガンダへのフライトへの乗り継ぎのため、トランスファーチェックインをしようとしてびっくり、エンテベ行きのフライトはその日は飛んでないと言われる。チケットには印刷してあると騒ぐと、チケットが間違っているときっぱりと言われ、結局アジスアベバに強制的に一泊。空気が薄くて、風が強く、寒ーいアジスアベバで1日を過ごすはめになった。

そして、復路。エンテベでチェックインする時に、成田空港のエアポードコードがわからない、とのたまう係員の様子を見て嫌な予感がしたとおり、案の定というか、やっぱりというか、成田で荷物が出てこなかった。

というわけで、もう、エチオピア航空なんて乗らない!と固く心に誓った冬休み、旅のハプニングはこれだけではなかった。

にやけるハイラックス2008-01-16 23:57:44

にやけておすわり
タンザニアでのサファリはまさに「野生の王国」で、色々な動物に出会ったのだけれど。写真は、ロッジの岩場周辺をうろついていたハイラックス。

この、ナキウサギが巨大化したような、モルモットのような動物、一番近い親戚が「ゾウ」らしい。

「ハイラックスの上顎の門歯は一生伸び続けるが、下顎の門歯はある時点で成長が止まってしまうという点で、ネズミ目やウサギ目とは異なる。また、上顎の臼歯はウマ目(奇蹄目)のサイに、下顎の臼歯はウシ目(偶蹄目)のカバに似た特徴を有している。また、全身の骨格はサイのものを小型にしたような特徴を持ちながら、前足の骨はゾウに類似している。胃の構造はウマに似ている。このように様々な動物に少しずつ似た特徴を持っているが、化石記録や分子生物学的な解析から、ゾウ等の原始的な有蹄類と類縁関係があることが明らかになり、イワダヌキ目という独立した目に分類されるようになった。(ウィキペディアより)」

なんか、複雑な動物なのね。

何枚か写真を撮ったのだけれど、どれもにやついた表情をしている。口角があがった口元がいけない。

ウガンダのたべもの2008-01-19 21:14:14

アフリカの旅はロッジでビュッフェなどを食べる機会が多かったので、さほどローカルフードを口にすることはなかったのだけれど。

写真はウガンダ在住の友人が連れて行ってくれたレストランで食べたウガンダのごはん。ピーナッツのペーストと魚がバナナの葉に包まれたスープと、色々な主食が乗ったお皿。「主食」はバナナ、さつまいも、カボチャ、豆、ご飯、キャッサバ、とうもろこしの練ったもの、などなど。ボリュームがすごいのだが、お味はとっても美味しかった。ウガンダは野菜も果物も豊富で、たいてい思いつくものは何でもあった。

このほか印象的だったのは、ティラピアか。味が淡白で結構美味しかった。ヴィクトリア湖のナイルパーチについては、ダーウィンの悪夢という映画でグローバル経済のもたらす弊害の象徴として取り上げられたようですが(映画未見)、食べる機会は無く、スーパーに並んでいるのを見ただけ。

アフリカ旅行の間は食い倒れのように食べ続けていたけれど、最後には友人がほっと一息つける和食のご飯を作ってくれて、有り難かった。

ライオンは見たか2008-01-19 22:02:01

岩の上でポーズ
アフリカでサファリをやってきた、というと、一様に聞かれるのが、「ライオン見た?」という質問。

という訳で、ライオンです。

昼間のライオンっていうのは、大抵とっても怠けていて、「巨大ネコ、ごろごろしてます」っていう風情が殆ど。百獣の王というような凛々しい姿は見れなかった。

他に、キリン、カバ、チータ、シマウマ、ヌー、ハイエナ、イボイノシシ、ダチョウ、ゾウ、サル、インパラ、ガゼル、などなど。顔がおかしかったのはハイエナ、姿が美しかったのはチータ、迫力があったのはゾウ、哀愁が漂っていたのがキリン、臭かったのがカバですかね。

シマウマやヌーはあまりにたくさんいて、「マザー牧場」かと思いましたよ。

アフリカのインド人・中国人2008-01-20 16:27:36

急速な経済成長を続ける中国が、自国のエネルギー源を求めて、アフリカに対する露骨な援助攻勢をかけていることは良く知られている。OECDのDACでも、援助協調なんてそっちのけ、一体いくらの援助を出しているのかも不明ということが、問題としてしばしば取り上げられている次第。(こんなセミナーもあり:http://www.jica.go.jp/branch/ific/past_topics/070129.html
これからTICADに向けて、中国が取り上げられる場面もまた増えてくると思いますが。)

今回の旅行中、フライトの都合で強制的に滞在することになったエチオピアアジスアベバで、アフリカに増殖する中国人を実感。シャトルバスでホテルに着いた瞬間から、「ニイハオニイハオ、シェシェ」と呼びかけられるのである。まあ、放っておけばいいのだけれど、一応、「私は中国人じゃなくて、日本人。」と言ってみる。すると向うがものすごーく驚いて、このホテルに来た日本人は初めてだ、とか、エチオピア航空のトランジットは中国人だけだとかひとしきり。町に出ても、シェシェシェシェ。なんとなくむっとしてしまう。

ちなみに、エチオピア航空は中国各都市とアジスアベバを繋いでいて、乗客に中国人が多い。復路バンコクに飛んだ便も、最終目的地は成都だった。

仕事で関わっているバングラでも、中国と韓国のビジネスセクターがものすごい勢いで入って来ているのを感じるのだが、アフリカ大陸においても中国勢が席巻しつつ
あるのか。

一方、歴史あるディアスポラとしてウガンダでもタンザニアでも印象が強かったのはインド人。大英帝国がアフリカにおいて植民地化をすすめていった時、インドからテクノクラートを派遣して統治したことに始まり(同じ事はバングラの歴史においてもあったが)、アフリカのビジネス資本はインド系が多いらしい。ウガンダではヒンズー寺院を見かけ、タンザニアではサファリ客のかなりの割合がインド人家族であることに驚いた。

アフリカ大陸のインド人、中国人。世界では、思った以上に「人が移動している」ことを痛感した。

turtle*tortoiseのウサギ化計画2008-01-22 23:34:14

愛しのKiller Rabbit
アフリカ話、ちょっと閑話休題。

先週から突如として走っている。自分でも自虐的でスポ根ものだなあ、と呆れているが、残業して帰って来て、走る。週末に走る。今日も田園都市線の某駅から、横浜市営地下鉄の某駅までの6kmを走った。

こんなことになってしまったのも、ちょっとした話の勢いで、2月3日の青梅マラソン10kmにエントリしてしまった故である。

ちなみに、人生このかた、体育の授業以外で走ったことはありません。こうしてわざわざブログに書いてしまうのは、書いてしまう事で逃げれなくしてしまうため。ある意味根性無しなのです。

弟子:ダメウサギ2号、走ってたら交番の前でコケました。膝小僧と肘を派手に擦りむき、明日はスカートがはけません。それにしても耶麻先生、今日はじめて気づきましたが、関門時間ってのが厳しいじゃありませんか。ダメウサギ回収箱に入れられたらどうしよ(汗)。

先生:膝小僧と肘を派手に擦り剥く(笑クスクス)などの試練に耐えると回収箱は不要になるでしょう。 冗談、さておき、あまり時間がないけど、坂道を出来るだけ早く駆けあがるトレをやってください(必ずやって)。平坦が楽になり、体力がつきます。 まな板のウサギになって臨みましょう。

ほんと、まな板のウサギの心境ですよ。どうぜまな板のウサギなら、Killer Rabbitでも目指すか。

鍋割山で鍋焼きうどん2008-01-30 00:49:33

鍋割山山頂から富士山
日曜日に丹沢の鍋割山に行って、鍋焼きうどんを食べて来た。去年も1月に行ったのだけれど今年も、というわけで、自分的には今後恒例山行行事にしようかと。

天候に恵まれて、相模湾から富士山までの展望、そして少し雪がついて冬らしい尾根を歩いて1日楽しんだ。

それに鍋割山荘の鍋焼きうどん。歩いた後に山で食べるというのを差し引いても、東京の町中で食べるどの鍋焼きうどんよりもおいしいのである。

高校生に何を伝えたいか2008-01-30 23:52:35

今日は、東京都内の某都立高校にお邪魔して、「専門性を活かした国際協力の仕事」なんてものをテーマに話をさせてもらった。対象は高校2年の生徒さん、55名。

はっきり言って、私に専門性など無いのだ!開発ジェネラリスト(全方位事務屋)としての自負は無いこともないが。

という事実はさておき。

去年11月に川崎市内の高校にお邪魔したときは、「インタビュー方式」だったので、「とりあえず座りますからどうぞ質問して下さいな」という準備で良かったのだけれど、今回は1時間半の時間をもらってしまったので、高校生の倍ほどの人生を生きてしまった大人として、彼らに何を伝えたいか、結構真面目に考えることになってしまった。

結果、
(1)世界と私たちはつながっていること、
(2)グローバル経済の中の不均衡、
(3)「経済発展=幸せ」では無いと分かっている時に、開発を通じて実現したいと私自身が考えていることは何か、
(4)開発の仕事をする時に必要なスキルと能力
(5)受験勉強は人生の全てではないが、無駄でも無い

というようなことを話した。結局、仕事やキャリアよりも、開発教育的なことをやりたくなってしまう自分を発見。なんて、自分が考えていることがどこまで伝わったのか、良くわかりませんが。

最後の質疑応答で出た質問をいくつか。
- 政治に興味がありますが、援助が政治化するということはありますか。
- 国際協力は成果が見えにくいと思いますが、その中で達成したいと思っていることは何ですか。
- 国際協力をやりたい時に、進学すべき学部や専攻は何でしょうか。

今時の高校生、賢すぎです。

一方、話の最初の方で、「自分が高校生の頃、ナイジェリアの学校の先生と文通をしていて、手紙に、『あなたの国は豊かで、私の国は貧しい。100ドルでも200ドルでも現金を送ってくれないか。』と書いてあった。あたならどう答えるか。」という質問をしたところ、
- 自分も困っている。
- お金は送れないからユニセフに寄付すると伝える。

うーん、そうですか.........(汗)。

ちなみに、ナイジェリアの学校の先生の話は本当で、思い返せばこれが私の国際協力の「原点」だったかと。当時はまだ開発業界ずれしていない、いたいけな高校生だった私は、「日本も戦後は何もない焼け野原だった。その中で私の祖父母や両親の世代ががんばった。日本人は努力したのだから、ナイジェリアも努力をすればできる。」と、とっても真面目に返事をしたのでした。