麹町2009-10-08 22:41:50

職場が麹町に移転したため、これまで縁のなかったその界隈を朝夕に歩いている。

朝、マンションとガソリンスタンドに挟まれたとある古い民家の前に白髪のおばあさんが立っていらして、目が合ったので「おはようございます」と挨拶した。
数日後、帰り道に同じ家の前を通ったら、同じおばあさんが立っていらして、「お気をつけてお帰りなさい」と言われ、思わず「ありがとうございます」と答えた。なんとなく不思議な印象を持った。

それから、帰り道にインド人とおぼしきコックの格好をした人がレストランのチラシを手に立っていて、前を通りかかるとチラシを渡さずに、通り過ぎた後に低い声で「お疲れさまです」と言われること数回。何となくへんな感じ。

一方、このあたりの街のつくりは、どことなくニューヨークの中心から距離がある、アッパーイーストやウェストを彷彿とさせるのだけれど。通りの広さというか、東京なのになんとなく静かなところとか。これまでの新宿よりは楽な気分。騒がしい新宿は嫌いだったのだ。

ハセツネCUP2009-10-12 20:42:04

第17回「日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP)」完走しました。

公式には、「制限時間24時間、全長71.5km。奥多摩主要峰全山を縦走する国内最高峰のトレイルランニングレース」と紹介されてますが、自分にとっては、トレイルランニングというよりはタイトル通り山岳耐久レースであった。(詳細はまた追って書きます)

そして、体がガタガタ。明日の通勤が思いやられる。

ハセツネをふりかえる2009-10-14 22:37:21

基本スポーツは嫌い(turtle*tortoiseにとって登山はスポーツでなく、旅である)、走ることなど考えられなかったところが、

2年前の10月の栂海新道でひょんなことから走りはじめることになり、
http://turtletortoise.asablo.jp/blog/2007/10/25/

1年前の10月にハセツネゴールを観に行って、
http://turtletortoise.asablo.jp/blog/2008/10/13/

結局今年の5月の終わりに勢いでハセツネにエントリーしてしまってから大会当日まで、自由になる時間を相当につぎ込んで奥多摩をひととおり試走し、ともかくも山を歩き、時々トレランの大会に出て、精神的には試験前の学生のような気分の数ヶ月を過ごした。とは言いつつも、仕事をさぼれる訳でなし、思いのままにならないカレー国出張もあり、家事もあり、いわゆる「ランナー」に比べたら月間走行距離なんて笑えるほど僅か(ちなみに歩いた距離を含めても50から最大で180km程度)だった。

それでも完走できたのは、ハセツネがもともとトレイルランニングの大会というよりは、まさに24時間以内に奥多摩全山縦走をするという設定であったからと思う。そもそもturtle*tortoiseはロードではハーフマラソンもフルマラソンも走った事がなく、ランナーというよりは山ノボラーとしてハセツネを駆けたという感覚である。

ともあれ、ハセツネを走るきっかけをくれて、今回参加にあたり色々と正しいアドバイスをくれたYさん、そしてこの暴挙を生温かく?見守り、時に一緒にトレしてくれた同居人、それからエールを送ってくれた多くの人に感謝。さらに、この歳になってこれだけ必死に遊べることに感謝である。

ハセツネの記録2009-10-17 13:50:57

第一関門へ向かう
ハセツネ記録。長いです。

今回「何はともあれ完走」するのが目標で、ペース配分については22時間をベースに考えていたものに、前後で17時間、24時間完走を想定し配分したものを準備していた。

●スタートから第1関門浅間峠
 スタートの武蔵五日市駅に向かう電車の中にはすでに参加者と思われる人が沢山、不必要に緊張感が高まる。会場についてあたふたと着替え、会場周辺でストレッチをしながらウィダーインゼリーとVESPAを流し込む。秋晴れの校庭で行われる開会式、御岳神社の神主さんが選手宣誓、リラックス体操まであって、和やかな雰囲気のうちに進む。開会式の後にはスタート準備、押し合いへしあいの密度で自己申告の完走予想時間ごとに並ぶ。
 3、2、1のカウントダウンでスタート。と、言っても先頭集団が駆け出し、自分の周囲が動き出すまでは数分のギャップあ
り。校庭から外に飛び出して、ゆるゆると走り始める。最初のロード部分は走るつもりだったので、今熊神社の渋滞行列にはまるまで、走れるところは走る。
 今熊神社で大会のマーシャルスタッフで来ていたFさんを発見!嬉しい驚きで、元気をもらう。雰囲気としてはまさにお祭り騒ぎ、賑やかである。渋滞した流れのまま、予備関門の入山峠を越え、市道山の分岐へ。このあたりから渋滞はなくなり、ある程度好きなペースで動けるようになるが、先の長さを考えると走るのが恐ろしく、基本早足で進んでいく。生藤山に近づくころには西日が射しはじめ、なぜかバットマンの格好をしたスタッフと握手をした生藤山を越えた後で、ヘッドランプを装着し、帽子をキャップから布地のものに被り変えた。今回のヘッドランプは頭と腰のダブル。腰には去年完走Yさんがブラックダイアモンドのランプを改造、自作したのを貸して頂いたもの。頭には同居人のペツルのミオ。どちらも夜道を照らすお守りである。次第に暗くなり、すでに登山道脇で休んだり転がったりしている人がいる。浅間峠へ。ともかくも三分の一を終えて最初の関門をクリアできたことにほっとした。
 10分程度で再スタートするつもりが、トイレ行列。これから先は長くトイレがないので、仕方なしにこの行列に並び、待時間を利用してストレッチと食べ物の補給。パンを口にいれるが、既に固形物が食べにくく、嚥下に苦労し水で流し込んだ。
 この時点で22時間完走配分に比し、(同じペースなら17時間完走もできる)2時間の貯金。

●第1関門から第2関門月夜見山駐車場
 ここから使用が許されるストックを手に、次の目標を西原峠と定め、笹尾根を進む。本来ならば快適に走れる部分であるが、これまた長い先を思うと走る勇気も出ず、早足ですすむ。長く行動するに従い、ちょっとした登りがきつく感じる。そして進めば進むほど立ち止まるひとも目に付きはじめ、プレシャーが高まる。
 笛吹峠でストレッチ、食糧補給。スタッフのおじさんが「12時までに三頭山を超えれば、ゴールできる。あまり休まず止まらないといいよ。」と声をかけてくれる。側に張ってあるテントの中からはなぜかイビキが聞こえた。
 西原峠でその先の登りに備えてVESPAを補給。ここから先の三頭山登りが全行程最大のポイントと聞いていたので「絶対にとまらない」と心に言い聞かせる。視界はヘッドランプの照らす範囲のみ、足下を見ながら何も考えない。聞こえるのは自分と、前後の人達の息づかいのみ。
 「お疲れさまでーす 三頭山でーす」というスタッフの声にひっぱられて頂上着、23:15。夏には家族連れで明るかった頂上も、暗闇の中で座る人の山。これで中間地点。ここではじめて腰を下ろし休憩。ここで飲むと決めて持って来ていた待望のオレンジジュースを口にしたが、酸っぱく感じて全然おいしくなかった。この時点で22時間配分比2時間弱の貯金はそのままだ。
 10分ほど休憩し、月夜見に向かう。頂上から峠までの下りはいやらしく(夏はここで膝を痛めた)、ましてや暗いので神経を使う。風張峠でいったん車道にでて、短い車道を走るが足に響くことに気づき、止める。月夜見山に向かう間中、木々の間に橙色の三日月がぼんやりと見えていた。
 午前2時前に第2関門着。唯一の給水ポイントで、水を1.5リットルもらう。ポカリもあったがともかく口の中が甘ったるくてどうしようもないので、水のみとする。トイレ休憩。食糧補給とここでもVESPA。駐車場にはブルーの養生シートが広げられ、転がる人多数。リタイヤ受付の明かりがまぶしく、異様な雰囲気である。たどり着く人に比べて再スタートしていく数が少なく感じられ、ひるむ。「月夜見から先へ、勇気を出して最初の一歩を踏み出す事」というYさんの言葉を思いながら、駐車場を後にした。
 この時点で22時間配分比の貯金は1時間。やはりペースは落ちて来た。

●第2関門から第3関門御岳山長尾平
 第2関門から先を行く人は極端に少なくなり、一人旅が続く。時折登山道脇にランプを付けずにそのまま転がっている人もいるが、寒くないのだろうか。気温が下がって来ていたので、第2関門から大ダワまではウィンドブレーカーを来たまま行動した。
 振り返ると、小河内峠から御前山を超えて鞘口山までが、自分にとっての正念場だった。御前山ほどの小さな山への登りを、これほどキツいと思ったことはない。この山の頂上には永遠につけないのはないかと思うほど、キツかった。御前山でヘッドランプの電池交換。
 夜中に入っても眠気は感じなかったが、御前山を下り始めしばらくして吐き気を感じ、しばらく座る。梅干しを口にいれ、アミノバイタルゼリーを飲んで、回復。大ダワへ。
 大ダワに5時半ごろ着。トイレと食糧補給、オレンジジュースの残りを飲む。これで22時間配分比の貯金ゼロ。それでもここで50キロ地点、残りは22キロを切り、しかもこれから先の道はそれまでよりもラクになる。24時間配分では1時間貯金があったのでこの時点で「完走」を確信した。
 大ダワからの道はわずか1週間前にも歩いている。大岳山直下まではゆるやかで、夜が空けて明るい緑の中を早足ですすむ。走るほどのペースではないが、ここで数人を抜く。1時間ほどで大岳山の頂上へ、7時着。ここからゴールは歩いたって4時間なのだ!ちょっとした安堵感でもって、ここで飲むと決めていたプルーンジュースを飲み、食糧の残りをできるだけ食べる。ランプをはずし、ウィンドブレーカーを脱ぎ、キャップを被った。
 大岳山からの面倒な下りを注意深く進み、芥場峠から御岳山に向かう。途中の水場(湧き水)の冷たい水をゴクゴクと飲み、第3関門に8時前着。22時間配分比の貯金ゼロはそのままであった。

●第3関門からゴール(五日市会館)まで
 御岳山の参道に出てから歩くのが面倒になり、日の出山までの間走る。明るくなって元気になったか。日の出山で再びマーシャルスタッフのFさんに会う。そもそも、1年半ほど前にハセツネの話をFさんとしなかったら、こんなことをやっていなかった、と思うと可笑しい。
 日の出山からはゴールがある下界が見下ろせる。
 晴天。
 あと12キロ。
 この先数カ所でマウンテンバイクの人に抜かれながら、徐々に足に疲労感を感じつつ、ただひたすら足を動かす。この後に及んで走っているひともいるのだが、自分のペースはあがらず。一方、ボロボロになって歩いているひともいてハセツネの忍耐レースはまだまだ続くのだ。
 と、登山道の脇に腰掛けているYさんと同居人を発見!待っていてくれたのだ。「えー、早いねえ」と言われ、「元気そうだ」と言われる。まあ、確かに思ったよりも元気な気はするが多分にナチュラルハイなのかもしれない。
 金比羅山の神社の手前でYさんが、神社を過ぎてから同居人が先にゴールへ戻っていった。ゴールには3号さんも待っていてくれるらしい。
 神社の参道に出てから、再び走り始める。これで最後だと思うと意外に足も動くもの。車道に出てから今更ながらのラストスパート。「がんばれ、がんばれ」とのエールに励まされ、残る限りの力をだしてゴールに駆け込んだ。
 21時間47分44秒。
 エントリー数2256名、出走2070名、完走1727名のうち1571位。決して自慢できる記録ではないが、自分にとっては本当に嬉しいゴールだった。
  焦らず自信を持つ。
  気をつけてケガをしない。
  明けない夜はない。(←笑)
 こうして長い山旅が終わった。

枝豆とお酒をいただきたいビヨンセに遭遇2009-10-18 00:24:06

ハセツネCUP閑話休題。

●ビヨンセ「枝豆とお酒いただきたい」● 2009年10月17日
 米国歌手ビヨンセ(28)が16日、都内でプロモーションモデルを務める女性ファッションブランド、サマンサタバサ主催のトークイベントに出演した。ワールドツアーのため12日から来日中で「日本のファンはおしゃれをしてライブに来てくれるし盛り上がってくれるので私自身刺激を受けてます」。和食党で「スケジュールが忙しくまだオフが取れていませんが、枝豆とお酒がいただききたいです」と、はにかんだ。

以上、ウェブのニュースより。つい先ほど、都内某所で枝豆とお酒を頂きに来たビヨンセに遭遇。ボディーガードに挟まれて目前を歩いっていったポップスター、綺麗なおねーさんでした。

ハセツネの装備2009-10-19 21:26:19

装備一式
ハセツネの装備について。自身、他の人のをずいぶん参考にさせてもらったので公開+記録用に。早い人ほど軽く済む、ということで「ランナー」には参考にならんだろう、とりあえず最低限で完走したい人にはいくらか参考になるだろう、という程度。

【ウェア】
天気が良く行動し続けているのであれば、さほどの防寒は不要。
 ジップアップの半袖シャツ
 Skinsパワースリーブ
 短パン
 CWXスタビライクスタイツ(保温タイプ)
 ノースフェースフライウェイトジャケット(夜間使用)
 長袖シャツ(防寒用に持参。使わず)
 薄手のトレッキンググローブ(つけたりはずしたり)

【シューズ等】
スパッツはそれまでの試走でいつも枝や石が靴に入って気になっていたので、当日初導入だったが、正解。
 モントレイルコンチネンタルディバイドGRTX
 モンベルショートスパッツ

【バックパック】
9Lで問題無し。しかし、ルーファス担いでいる人、多かったです。
 グレゴリールーファス(9L)

【ハイドレーション】
2倍希釈でも口の中が絶えずが甘くなるし、甘いものばかり食べているので、お茶か水を別で持った方が良かった。量的には問題無し。 
 プラティパスで2L(アミノバリューを2倍希釈)
 150mlのオレンジジュース
 125mlのプルーンジュース

【食糧】
VESPAは自分には効く感じ。固形物は食べずらく感じたので、全部ジェルやゼリーでも良かったかも。アミノバイタルのタブレットや塩タブレット、ピーナツキャンディ、チョコレートなど、個装を取ってジップロックにまとめて入れていたのだが、アミノバイタルのタブレットがもろく、粉末と化してしまいすべてがアミノバイタル味になったのは失敗。塩分は定期的に取るよう心がけた。ジェルはセーブ気味になったので、もっと持って行けばよかったかも。
 VESPA(3)
 カーボショッツ(4つ分をフラスコに)
 パワージェル(4つ分をフラスコに)
 アミノバイタルゼリー(100×2、180×1)
 チョコレート、干梅、かみかみレモン、ピーナツキャンディ
 アミノバイタル(タブレット、粉末)
 塩あめ、塩タブレット、塩
 パン、クッキー(苦労してそこそこ食べた)
 おせんべい(苦労してそこそこ食べた)
 カロリーメート(食べなかった)

【そのほか装備】
夜行動するので、ヘッドランプは大事。ペツルミオは明るくて良かった。ハンドライトを持つ人も多いらしいが、手にもって行動するのは大変だろうから、足下用はウェスト装着が正解では、と思った。
 ヘッドランプ1ペツルミオ(頭用)
 ヘッドランプ2ブラックダイアモンド(ウェスト装着用)
 ヘッドランプ3ペツルジプカ(予備、使用せず)
 替電池2セット
 ストック1本
 ファーストエイド類(テーピング含む)

以上で、担いだバックパックの重さは5キロ弱でした。

このほか、当日はタイツの下にテーピングをするという念には念を入れすぎた足の保護。筋力が十分な人にはテーピングやタイツは邪魔らしいですが、turtle*tortoiseはこれで助かった。足首と膝、ふくらはぎに伸縮性の高いキネシオ系をテーピング。

それから、ペース配分の時間表をスーツケースにつけるプラスチックの名前札に入れて、バックパックにぶらさげ、いつでも見れるように。

そういえば、前半、ジェルのフラスコの口をきっちり閉めずに走っていたらしく、バックパックのウェストポケットから短パンまでベタベタ大惨事が発生、不快だった。みなさん、ジェル漏れには気をつけましょう。

ハロウィン2009-10-31 21:48:33

大山の富士見台より
ハロウィンなので、姪っ子たちがお菓子を回収に来た。ドアを開けたら魔女と天使の格好をして(イギリスで毎年やっていたものね)、Trick or Treat!と大声で騒いでいた。

Trick or Treatと言われて、「じゃ、trick!」と言ってしまったが、ふつうはHappy Halloweenと返すのでした。

お菓子を渡したらすぐにお菓子に夢中。特に着せ替えができる犬のぬいぐるみのお菓子(っていうかお菓子よりもおまけが本体)が気に入ったようで。

今日は早起きしてハセツネ以来久方ぶりに歩き/走りに行ったので、疲れた。コースは丹沢の大山ケーブル下→大山→高取山→鶴巻温泉。3週間なにもしていなかったので、大した距離じゃないのに膝が痛くなった。なまってるなあ。

紅葉は今ひとつでしたが、天気には恵まれ、富士山と関東平野の遠望を満喫。