上州武尊2012-08-20 23:10:27

武尊頂上より南方をのぞむ
諸般の事情から、今年の夏は思いっきり長い縦走に出かけることはできていないのだけれど、週末に時間がとれればちょこちょこと軽く山に出かけている。

お盆に上州武尊の計画をたてて、しかしお天気が今ひとつなので見送って箱根の明神・明星ヶ岳。これはほんと暑くて暑くて、汗をかいて、そして「アブ」に追われた山でした。良かったのは花で、ヤマユリが見事。そしてシシウド、シモツケ、ギボウシなどなど、意外なほど多くの種類の花を楽しむことができた。

この週末は再び上州武尊を目指した。土曜日武尊牧場キャンプ場でのんびりキャンプ(雨にやられたけどね)、日曜日は朝イチバンで上州武尊へ。霧の中カラスがカアカア、なんだか神秘的なブナの森を、静かに進む。途中、「眠る男」のロケ地なる謎な場所があり、タイトルからして安部公房の小説かと思いましたが、これは群馬県が人口200万人突破を祝して政策したという映画の撮影場所との由。なんか、いかにも90年代の話だなー、と思った次第。

結局頂上までだれにも会わなかったのだけれど、ものすごい笹薮の露払いを言葉通りすべてするはめになり、ズボンはびっしょり、足下はぐちゃぐちゃ、なんだか大変な感じでピーク着。ピーク独占をしばし楽しんでいると、西側からあがってくる人が多く、復路では我々が露払いして差仕上げた道をやってくる多くの登山者に出会った。結構人気の山なんですね。

先週の箱根でのアブ攻撃にこりたワレワレは今回、虫よけのネットを導入。turtle*tortoiseは sea to summitのモスキートネットを使ったが、これは素晴らしく役に立った。折り畳むと小さくなるし、これは優れもの。

今夏、上州武尊に登りたかったのは、数年前の3月の雪山で、絶好の好天でありながら、ピークを踏めなかった残念感と、山の名前に惹かれてですかね。武尊と書いて、「ほたか」というのがいいかな〜、と。そんなところです。

記録: 5:30 武尊牧場キャンプ場 - 9:10頂上着 - 12:40 キャンプ場戻り

ニッコウキスゲ2012-07-29 21:29:23

ニッコウキスゲ@車山肩
ニッコウキスゲを見に、霧ヶ峰から車山まで。
八島湿原側からぐるっと一周のコースでは、思ったほどニッコウキスゲは咲いていなかったものの、アヤメ、ショウブ、シシウド、キバナオダマキ、カラマツソウ、アザミ、アカバナシモツケ、キンバイソウ、ハクサンフウロなどなど、花が多くなだらかな丘と湿原を結ぶ楽しいコースであった。

ここ3週間ほど夜中に背中が痛く、昨日医者に「肋間神経痛」と言われた。これは症状であって病名ではなく、原因はストレス等ということだが、ここ最近特に自覚するストレスは無いんだけどな〜。それ以前からつづくストレスはありますけど。

運動不足なのに、八ヶ岳に行くのに久しぶりにテント泊荷物だったことが原因の筋肉の疲労かと思っていたが違った模様。

何にしても夜は激痛で寝れないほどなので、今回新たに処方された薬が効くことを祈る。やれやれ。

阿弥陀岳 御小屋尾根2012-07-22 08:26:37

行者小屋から美濃戸へ
7月第2週の雨の週末、八ヶ岳の阿弥陀岳に御小屋尾根から登ってきた。

登山歴20年以上ながら、夏の八ヶ岳に行ったのは実は初めて。八ヶ岳と言えば、秋に数回歩いた他は冬しか歩いたことがない。夏の意外なほどきれいな緑に感動。

御小屋尾根は70%ぐらいはなだらかで歩きやすく、残りの30%ぐらいは随分と急登で、最後はほんとトラロープつかんで上がるような面白い尾根。この日は朝からずっと雨で、阿弥陀の頂上に付いたとたんに大雨。この大雨のタイミングがもう1時間早ければ、最後の急登はほんと、滝登りと化していたであろう。

当初行者小屋でテント泊予定が、天気が悪いからこの日のうちに下山。梅雨はなかなか晴れ間に恵まれず、それでも濡れて苔と緑が鬱蒼と美しいのもこの季節ならではかな。

日光澤温泉のチャンわら2012-07-22 08:10:52

日光澤温泉
先週の海の日の連休は、以前から興味があった(http://turtletortoise.asablo.jp/blog/2010/09/26/5370425)奥鬼怒の日光澤温泉へ。

紅葉前の秋にはひっそりしていたこの山小屋、今回は連休だったためか40名ほどのお客があって、結構賑やかでした。

2年前に見た子犬はすっかり成犬になって、「わらび」という名前に。母犬は「チャング」、あわせて「チャンわら」と呼ぶらしい。わらびは少し頑固で、チャングはほんと誰にでもニコニコ笑う犬。お客さんのアイドルとして、接待に励んでおりました。

温泉旅館だと思ったらシンプルすぎるかもしれないが、山小屋としては十分以上の客室は簡素で清潔。お湯も白濁と透明と楽しめた。できれば明るい時に露天に入りたいけど(基本混浴で女性限定時間が19-21時)、いつかまた平日にも、次回は尾瀬から抜けてきたい。

これで奥鬼怒4湯のうち3湯制覇。残るは加仁湯だけだけど、これからもきっと手白澤と日光澤にしか行かないかな。

菰釣山(こもつるしやま)2012-05-30 15:55:59

菰釣避難小屋
週末に西丹沢のさらに西、甲州と相模の国境の尾根を歩いて菰釣山に行ってきた。

1日目:8:30 西丹沢自然教室 - 11:30 畦が丸 - 15:15 菰釣山避難小屋(泊)
2日目:4:50 避難小屋 - 5:15 菰釣山 - 10:00 平野に下山

多少のアップダウンはあるものの歩きやすく、明るく、ブナが多く、緑が美しい尾根道。どちらかというと地味な山域なので人も少なく、新緑、紅葉の季節に手軽に縦走するには良いところでした。

しかし、今回は下山したらさくっと帰れると思っていたのが大間違い。山中湖マラソンをやっていて、全面交通止め。帰宅するのがなかなか大変な日曜日となりました。

さて、本日より久しぶりの出張でエチオピアへ。夏になったらアフリカ外れそうなので、エチオピアも最後かな〜。コーヒー豆だけは名残惜しい。

海沢探勝路から大岳山2012-05-13 08:51:34

馬頭刈尾根から富士山方面
昨日、たぶんハセツネ以来で大岳山に出かけてきた。
白丸→海沢探勝路→大岳山→馬頭刈尾根→つづら岩→千足

マイナールートのため、大岳山の山頂以外ではそれほど人ともあわず、静かな山歩き。海沢探勝路は2007年にも歩いているのに、どんな道だったかすっかり忘れており、思いのほか急登連続で脹脛がつるかと思ったが、沢沿いの道なので飽きずに楽しめた。

先週両神山で見れなかったアカヤシオツツジが咲いていて、もう初夏を思わせる雰囲気。とはいえ、昨日は気温は低く、午後には雹に2度降られた。最近の天気は本当に安定していない。

両神山2012-05-06 12:59:32

両神山
乗鞍山スキーはあまりいい条件が期待できなかったので、行き先を両神山に変更。夏のような陽気の中、新緑の登山を楽しんだ。

有名なアカヤシオには早すぎて、多分あと2週間ほどで満開。一方、可憐なニリンソウがまさに見頃で、一面のお花畑を楽しんだ。あとハシリドコロとスミレも見頃、コバケイソウの緑と新緑と、ずっと沢沿いなので沢の水音と、美しい山だった。

しかし、思った以上に遠い両神山。5時半に自宅を出たものの、登山口付近まで辿りついたのは8時半。おまけに駐車場は既に満車で、登山口のずっと手前に駐車するはめに。朝から車道を30分も余計に登ることになり、その後の1000mの登りとあわせて、久しぶりに体力を使い果たした。ほんと、登り一辺倒の山で最近なめた山行ばかりだったturtle*tortoiseの身には堪えましたよ。今日は久しぶりに足が筋肉痛です。

西穂丸山2012-05-02 23:48:13

丸山より独標、西穂高
GW前半、新穂高温泉に遠征したので、ロープウェイを使って西穂丸山まで。

お天気に恵まれ、最高の展望。錫杖に笠ヶ岳から双六方面、穂高から涸沢への谷、霞沢岳に乗鞍まで、北アルプスのパノラマを満喫。

こんなことなら、独標までにしておけば良かった。と思わなくもなかったが、温泉旅行の春山残雪ハイクとしてはお手軽に楽しめて良かったとしよう。

後半もまた懲りずに長野遠征。乗鞍で山スキー。晴れろ!

ロウバイ2012-01-09 20:53:25

ロウバイ@山北
12連休も本日最後。
近年これほど仕事をまるまる離れていたのは珍しく、遡れば留学時の休職以来でございましょうか。この時は東京ペースに戻るのに半年ほどかかりましたが、今回はそんなことも行ってられない。あー、明日職場に行くのが心底恐ろしい! 気合い、気合い、っと。

連休最終日の本日はのんびりと里山ハイク。西丹沢の大野山で富士山見て、温泉。小さな山ながら頂上は360℃の展望で、丹沢、箱根、富士山、相模湾とぐるりと見渡せ、なかなか楽しいものでありました。

帰りにはロウバイ(蝋梅)発見。本当に蝋細工のような透き通った黄色い花、この季節ならでは。ミツマタの木もたくさんあって、あの鞠のような花、庭に植えてみたいかも。

南アルプス 聖・赤石・荒川三山 記録2011-08-27 13:38:47

赤石岳を振り返る
DAY 1:
 南アルプスは遠い。清水ICからダムまで、永遠の遠い夜道だった。臨時駐車場は蚊がいっぱい!車中泊で暑くて窓を開けたいのと、蚊との戦闘であまりよく眠れなかった。翌朝は早くからバスのための行列。多くは東海フォレストのバス利用で、聖平小屋を運営する井川観光協会のバス利用者は少なかった。林道は台風の影響で崩壊箇所多し。
 聖沢からは急登がつづく。30分あまりの急登に耐えると、ゆるやかで緑美しいトラバースが続く。聖沢吊橋からはまた登続きで、山が久しぶりの身には堪える。ひーひーしながら滝見台の手前の沢に到着すると、おばさんツアーご一行に出会う。その後はこのツアー一行に追いつかれるのが嫌な一心と、夕立がくるのではないかとの心配からペースをあげつつ、聖平小屋まで。途中パラっと雨が降ってきたので慌ててカッパを着たけれど、雨はその後あがり、ただ暑いだけだった!
 聖平小屋は森の中の沢沿いで快適な立地。さすがにお盆だけあって人がたくさん、テントもたくさん。のんびりと外のテーブルでカレーを作り、明るいうちから夕食。

DAY2:
 朝、同行者のヘッデンが壊れていることが判明し、薄明るくなってから歩き始めることとした。小屋裏手の道を登っているうちに、日が昇る。この日はますます登りがつらく、聖岳までの登りの間に幾人もの人に抜かれた。ともかく足を動かさないと、ただそれだけで黙々と歩く。視線を上げると朝の空気の中で晴れ晴れと山々が見えるのだけが励み。
 聖岳はその名にふさわしく、堂々とした山だった。聖岳からは 360度の展望。レーションを食べながらその展望を満喫。
 聖からはまた登った分の下り。南アルプスってのは山は大きく、奈落の底から山を見上げ、奈落の底に下っていくような、それほどに登り下りのスケールが大きい。兎岳への道はところどころガレの岩場。樹林の中をガサガサとクマ鈴ならして歩いていく。兎から小兎へ、しかし、これって小兎なのか?!というような登り下りであった。中盛丸山のピークをこえて、百間洞へのトラバースへ。この日の疲れも蓄積し、この下りが意外につらく、長く感じた。
 百間洞山の家は奇麗な沢のすぐ脇に建つ。小屋をきりもりしているスタッフが皆若い。同行者のヘッデン問題があるので5時出発とし、翌日5時に焼き上がるというソーダブレッドを注文した。

DAY3:
 朝まだ温かなソーダブレッド(色々な木の実、ドライフルーツが入っていておいしい!)を受け取って、出発。百間平に登るまでには太陽もすっかり昇り、しばしなだらかな尾根歩きを楽しむ。次第に近づいてくる圧倒的な赤石岳の登りに恐怖心! いざ登り始めるといつもどおり一歩一歩足を進めていくしかないのだけれど。
 赤石岳の山頂はお盆上に広くなっていて、ピークからはまたしても大展望。お天気様々である。
 しばし展望を楽しんだあとには、例によって大下降。途中小赤石の登りを除いては、ここから荒川小屋までひたすら下っていくのであった(もったいない!)。テント泊の人はここで行動を打ち切る人も多いようだが、今日の目標は中岳避難小屋。荒川小屋でのんびり休憩したあとは、また、下った分を登って 3000mの稜線を目指す。
 中岳の稜線までの間には、目を見張るようなお花畑があるのだけれど、鹿よけの柵にかこまれたお花畑の中の登山道をジクザグに登っていく。ようやく稜線が見えることには雨がパラツキだし、中岳を手前でカッパを着る。そこからひたすら大雨来る前に小屋に!と思いながら、霧の中を歩く。
 中岳避難小屋にはその日の一番乗りで到着。小さな小屋だが小屋番のおじさんが気のきいた人で、たくさんの毛布を貸し出してくれて、快適なスペースを確保。昼寝をしているうちに大雨。歩いている人は大変だな~、などと思っていると、その後ずぶぬれのパーティーが3組到着。せまい小屋の調理スペースは人でいっぱいになった。
 この日小屋で買って食べたみかんの缶詰。驚くほどおいしかった。

DAY4:
 薄明るくなったころに小屋を出発。小屋のおじさんは丁寧に最後まで見送ってくれる。ありがとう、おじさん!
 すばらしい雲海と山々に囲まれて、何度も立ち止まりながら悪沢への登りに取り付く。一部濡れた岩稜帯をよじ登りながら、悪沢岳着。ゴロゴロした岩に腰掛け、おやつを食べながらまたすばらしい眺めを楽しんだ。悪沢から下っていくと、悪沢にあがってくるたくさんの人に遭遇。千枚小屋からあがってくる人たちがちょうどくる時間帯のようで、中には時計を落としたから拾ったら小屋に届けて、なんて言う人までいた。丸山から千枚岳にいたる道はすばらしいお花畑!タカネビランジ、マツムシソウ、ナデシコ、などなど。
 千枚岳から下り、千枚小屋と二軒小屋への分岐へ。ここから先二軒小屋方面に下る人はおらず、静かな静かな尾根歩きとなる。美しい森と、林間から覗くガレ。そしてキノコキノコキノコ。やたらとキノコが多い登山道をひたすら下っていく。途中あった人は3組。うち2組は二軒小屋からのハイキング組だった模様。結局この尾根は、二軒小屋に1泊する予定のある人しか通らない道なのだ。
 この日は3141Mの悪沢から、1390Mの二軒小屋まで、約 2000Mの下り。下っても下っても、まだ下る。足もだるくなってきたところで、待望の二軒小屋とダム湖が見える!が、実は見えてからが長く、道が悪かった。最後の 30分が拷問のように感じたところで、ついに二軒小屋ロッジ着。今回の山行のゴールである。
 二軒小屋ロッジは山小屋としてはお値段高め。場所と食事、施設を考えると、最後のご褒美としてはその価値あり。麓の野菜や岩魚、鹿肉を使ったお料理はどれもおいしかった。

 ということで、4泊5日の山旅はおしまい。
 山が大きくて登り下りのはげしい南アルプスは当分いいかな、と思いつつ、次回は北岳から千塩尾根、塩見、蝙蝠尾根を経て、再び二軒小屋ロッジに泊まってみたいかも。