「知らない」とは言わない2008-08-02 01:51:11

ダッカ滞在中。思ったよりも涼しく過ごしやすいダッカ、これでは出発前の日本の方が猛暑で、日本「熱帯化」の方が心配になるところです。

さて。

昨日の昼間。とある政府機関に行かなくてはならなくて、運転手に地名を行き先の機関を告げる。「知ってる?」と聞くと、「うんうん」とうなずき、出発。しばらく走った後に車が路肩に寄り停まる。
 運転手:どこに行くんだっけ?
 turtle*tortoise:XXにあるOOなんだけど。
 運転手:OO?
 turtle*tortoise:XXにあるOO。
 運転手:...............。
おもむろに携帯を取り出し、知り合いに電話をかける運転手。

昨夜の夕食は韓国料理で、借りている車の運転手に店名を言って「知ってる?」と聞くと、「うんうん」と自信を持ってうなずく。そして、全く名前が違う中華料理店の前で車が止まる。
 turtle*torotise:ここ、違うと思うんだけど。韓国料理のXXに行きたいんだけど。
 運転手:ここがXXだ。
 turtle*torotise:ここはXXじゃなくて、韓国料理じゃなくて中華料理だし。
 運転手:ここがXXです。
 turtle*torotise:.........。

今日の午後。とある人の家にいかなければならず、住所を告げて、運転手に「分かる?」と聞く。「うんうん」とうなずく。出発後しばらくすると、後ろを走っていた人から電話が入る。「もう着いたけど、そちらはまだですか?場所分かってます?」
 turtle*tortoise:えーと、場所はRoad 119なんだけど。ここ、72だよね?
 運転手:うんうん。
 turtle*tortoise:...........。
そして、ぐるぐる町を周り始める車。運転手、最後の最後には窓を開け、周りの人に道を聞く。

毎度毎度のことなのですが、なんで最初に「知りません」って言わないんだろう。バングラに限らず、ネパールでもこういう場面があったよなあ、と。同様に、「できません」ってのも言わないから、後から困ることもしばしば。これってプライドの問題なのか、何なのか。何にしても、南アジアな感じなのでした。

犬の十戒2008-08-09 20:12:10

バングラから無事帰国。帰国した日本はバングラ以上の猛暑が続いていて、少々バテ気味。あーつーいー。

ダッカからシンガポールへの帰国の飛行機で、窓から満点の星空が見えた。数えられないほど飛行機にのっているのに、満点の星空を見たのは初めて。正面に位置したオリオン座(まあ、ワタクシがわかる唯一の星座ですが)を窓からずっと眺めていたら、宇宙船に乗っているような気分になり、ちょっと気持ち悪くなってしまった。

シンガポールから成田の飛行機の中で、「犬と私の10の約束」という邦画を見た。turtle*tortoiseは12歳の時から25歳まで、ずっと犬と暮らして、その犬がずっと唯一無二の友であったので、少々臭いストーリーや映画の出来は別にしても、泣!な映画であった。この映画は「犬の十戒」という作者不詳の詩を元にしているのだけれど、この「犬の十戒」が出色なので、引用しておきます。日本語訳よりも、オリジナルの英語の方が素敵です。

1. My life is likely to last ten to fifteen years.Any separation from you will painful for me. Remember that before you buy me.

2. Give me time to understand what you want of me.

3. Place your trust in me- it's crucial to my Well-being.

4. Don't be angry at me for long and don't lock me up as punishment. You have your work, your entertainment and your friends. I have only you.

5. Talk to me sometimes. Even if I don't understand your words, I understand your voice when it's speaking to me.

6. Be aware that however you treat me, I'll never forget it.

7. Remember before you hit me that l have teeth that could easily crushthe bones of your hand but that I choose not to bite you.

8. Before you scold me for being uncooperative, obstinate or lazy, ask yourself if something might be bothering me.
Perhaps I'm not getting the right food, or I've been out in the sun too long or my heart is getting old and weak.

9. Take care of me when I get old ; you, too, will grow old

10. Go with me on difficult journeys. Never say, "I can't bear to watch it ." or " Let it happen in my absence." Everything is easier for me if you are there. Remember, I love you.

マリーゴールドバーバパパ2008-08-19 00:09:10

マリーゴールドバーバパパか、と言いたくなるほどのプラチャンダ君。5月に200年以上続いた王制を廃止し、連邦国家に移行した申請ネパールの初代首相に本日就任したマオイストのリーダーです。首相となることが決定した際のお祝いの花輪で首無しとなっている写真。ティカ(祝福の赤い色粉)で顔半分が真っ赤になっていることもなり、これはかなりおかしい。

http://www.afpbb.com/article/politics/2507348/3224389

2001年6月1日、当時の皇太子が銃を乱射し、皇族を皆殺しにして自殺したとされる「王室事件」が発生したその日に駐在の命を受け、マオイストによる反政府活動が活発になり、国が徐々に崩壊していく中でネパールに3年暮らしたワタクシとしては、色々な意味で感無量です。

マオイストは先の選挙で人々の支持を得た第一政党となった訳ですから、そのリーダーが首相となるのは当然です。それでも個人的には、その闘争の中で2万人にも及ぶ死者を出したのだから、真実和解のプロセスを略することなく、きちんと精算してく努力をして欲しいものだと願う次第。

奇しくも本日、ネパール某政党の重要人物と面会する機会があったのですが、先の制憲議会選挙で惨敗しながらも、マオイストが過半数を割っているが故に、「こうもり」的立場でネパールの政治を左右できる位置につけるこの政党の人の話を聞きながら、お願いだから政治を政治家の食い物にせず、ネパールの国民のための政治を心がけてほしいものだ、と思ったのでした。

ネパールの共産主義はなーんちゃって共産主義だからなあ。

おうちでごはん2008-08-25 22:10:53

ここ数日はすっかり涼しくなり、これで今年の夏も終わりか、というところ。7月のカナダの交通事故に始まった今年の夏は、交通事故直前に歩いたWaterton National Parkの半日ハイクを除いては、全く山にも行かず、ただただ猛暑が過ぎ去るのをやりすごしていた感が無くもない。

一方、ここしばらく「おうちでごはん」に熱中している。家でごはんを作って食べるのは当たり前なのだけれど、それがままならない仕事生活をしてきたので、たまに早く帰ってご飯を作ると、意外にも気分転換になるのだ。

勢いついでに、本日は自分でお弁当を作って職場に持参。週末に新しいランチボックスを購入したのだけれど、これがご飯の容器がテルモス(サーモスってのが正しいんですかね)になっているという優れもの。お昼になっても確かにご飯が温かく、昔のアルミのお弁当箱から隔世の感だなー、と妙に感心。

ま、この「おうちでごはん」ブーム、いつまでつづくのかわからないけど。当面は盛り上がることとします。

空と地上と2008-08-28 23:01:21

Waterton Lake NP
カナダで交通事故にあった時、私は救急車で、車を運転していた者はヘリコプターでそれぞれ病院に搬送された。

後日、各々に請求書が届いた。

救急車、約1,000カナダドル。
ヘリコプター、約3,700カナダドル。

救急車は高い気がするのだけれど、(ちなみに、事故の3日後にレッカーされた車に荷物を取りにいくのにタクシーでかかった往復費用が250ドル)ヘリコプターの値段は一体全体高いのか、安いのか。

ちなみに、カナダでの入院費が1日約4,000ドル。5月に仕事でネパールで乗ったヘリの値段が、やっぱり1時間あたり4,000か5,000ドルぐらいだったような。(← うろ憶え)

と、ナゾに思ったところで、ググってみたところ、日本では1分1名4000円から、なんていうのがある。1分あたりで計算しようとするあたりが、いかにも日本で少しがっかりですが、カナダやネパールに比べてべらぼうに高い、という訳でもないらしい。

まあ、なんでもいいんですけどね、皆さん海外旅行の際には旅行保険をお忘れなく。

写真はカナダで唯一歩いたWaterton Lake 国立公園で。日本のカタクリに良く似た黄色い花。