北壁直下のハイキングルート:アイガートレイルからグレッチャーシュルフト2010-08-17 22:35:19

アイガートレイル 北壁直下
ハイキングルート2本目。こちらは花のハイキングルートとはまた趣が異なり、アイガー北壁直下を歩き、氷河の末端を抱く谷を目前に見る事の出来るという変化に飛んだルート。日本のガイドブックなどにはあまり紹介されていないようですが、奥多摩から北アルプスを数時間のうちに歩いているようで、面白い。おすすめです。

●コースタイム●
11:20 Eigergletscher - 13:15 Alpigreneへの分岐(1758M) 13:45 - 16:15 Gletchershlucht

メンヒ登頂翌日から天気が崩れ、当初予定していた1泊2日のアレッチ氷河ハイクがキャンセルされたため、グリンデルワルト滞在の最後の1日、アイガートレイルを歩くことに。天気予報とは裏腹に、起床時、雨。しばらく様子をみてようやく雨があがったところでグリンデルワルト駅から登山列車に乗り込む。

クライネシャイデック駅でユングラウヨッホに向かう列車に乗り換え、列車は短いトンネルへ。トンネルを抜けると、そこは雪国であった。冗談ではなく、咲き乱れる花々の上に雪がつもり、周囲は真っ白なのである。そしてアイガークレッチャーの駅で下車。なんと、雪が降っている。

にゃんと、にゃんと。想定外の天気にやや驚きながら、防寒にカッパの上下を着込み、ネックウォーマーに手袋。ウールの帽子を被ってストック片手に歩き始める。靴はトレランシューズだが、ゴアテックスなのでまあ良し。駅を出てすぐのところでややルートがわかりにくく、視界も効かないので一瞬やめようかと迷うが、少し高度を下げれば雪が無い事が予想されたため、足下に気をつけながら雪のトレイルを歩き始める。予想通り、標高を100Mほど下げるとトレイルの雪も消え、降っていた雪も止んだ。

徐々に視界が良くなり、周囲が良く見えるようになるが、すぐ自分の頭上にあるはずの「アイガー北壁」はこの日、最後までその全容を見せることはなかった。このアイガートレイルは北壁直下を歩けることから人気があるルートなのである。ここに北壁が、見えるんだろうなああああ、と頭上を見上げては想像ひとしきり。見えないながらも下部の岩場の様子から、そのスケールの大きさは感じることができた。

ところどころ北壁からの雪解け水の小川を越えながら標高を下げていくと、やがてアルピグレン駅への分岐地点に到達。いわゆるアイガートレイルはここまで。アイガーの稜線上でいうと、ミッテルギヒュッテと平行する地点である。この分岐点でのんびり、川崎市の非常食横流れ品であるアルファ米山菜おこわとゆでたまご、あんずという妙なメニューのランチを食べる。アルピグレン駅からまた登山列車に乗ってグリンデルワルトに戻る事もできるのだが、せっかくなのでゴールをグレッチャーシュルフトに改め、先にすすむこととする。

分岐からしばらくは樹林帯の中のトレイルをアップダウンしながらすすむ。さらに進むと大きな雪渓のシュルンドの脇を通ったり、グリンデルワルトを一望できる展望台を通過したり、そして花々は咲き乱れ、梯子に雪解け水のシャワーカーテン歩き、と、まったく変化に富んだトレイルである。アイガーのミッテルギ稜の最西点を平行して越えるころ、トレイルはウンタラーグリンデルワルトグレッチャー、つまり氷河の谷に限りなく近づき、碧い氷河の末端を望むことのできるポイントに到達する(1226M)。この末端も昔はもっと下方にあったとの由。

さらに下るとトレイルはすっかり樹林帯に入り、やがて犬のお散歩ハイカーも現れるとゴールは近い。売店、レストランもあるグレッチャーシュルフト着。ここからグリンデルワルトは歩くこともできるが、予め時間を見ていたバスに乗り、グリンデルワルトへ戻った。

こうして思いのほか楽しいトレイルに満足しつつ、グリンデルワルト滞在最後の日を終えた。

このほか、他の日にMannlichenからクライネシャイデック、ミューレンからWintereggというそれぞれ1時間ほどのトレイルも歩いてますが、これは良くガイドブックなどにも掲載されているところ。ハイキングっていうか、ほとんどその辺のお散歩コースみたいなところですな。特記すべきはWintereggにあるチーズ屋というか乳製品直売所で、ここのヨーグルトとチーズは美味しかった!

コメント

_ シルバー ― 2010-08-21 14:46:08

turtle*tortoise さん、私も一緒に歩いている気分で楽しんでいます。ありがとうございます。これからも楽しみにしています。

_ turtle*tortoise ― 2010-08-22 21:34:25

シルバーさん>
コメント有り難うございます。スイスの山はこれにて終了ですが、また日本の山の話を書いていきます。

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